概要
10月19日、NTTドコモが「機動戦士ガンダムSEEDシリーズ」とのコラボ企画をスタートさせ、通信業界には珍しいカルチャー系の話題で大きな反響を呼んだ。通信キャリアがアニメIPを前面に押し出す手法は目新しく、単なる料金プランの訴求を超えてブランドイメージそのものを刷新しようとする狙いが見える。同じ週、スマートフォン市場でもNothingが20日にPhone (4b)の日本発売を発表し、ミニマルデザインを好む層から即座に反応を引き出した。ドコモの文化発信型キャンペーンと、Nothingの端末発表という異なる切り口の話題が重なり、今週の通信業界は「企業の個性」をどう打ち出すかという点で興味深い対比を見せている。
詳細
ソフトバンクは21日、創業から20周年を迎えたことを記念し、おなじみ白戸家の新CMと大型割引施策を同時に展開した。長年培ってきたブランド資産を使いながら新規顧客獲得にもつなげる、いかにもソフトバンクらしい二正面作戦だ。これに対抗するように、povoは20日からMNP向けにPaidyキャッシュバックを増額し、格安プランながら実利を強く打ち出す販促を仕掛けた。auを展開するKDDIも負けてはいない。au PAY マーケットの10月大型セールと、auでんきのハロウィン企画を連日展開し、通信だけでなく生活インフラ全般での顧客接点を広げようとしている。端末面では、motorolaが23日にedge 70 fusionを発売し、ミドルレンジ市場での存在感を着実に積み上げた。ソニーのXperia 10 VIIIも8日の発売から時間が経った今もレビュー記事が途切れず、ロングテールで話題を維持している点が興味深い。楽天モバイルは、Nothingの新機種予約開始に合わせて乗り換え特典を打ち出し、20日という同じタイミングで他社の話題に便乗する形をとった。法人向けでは19日、京セラのDIGNOが5G対応モデルを投入し、業務用端末という独自の市場で存在感を示している。そしてY!mobileは、ソフトバンク系キャンペーンの一環として紹介特典を増額し、グループ全体での顧客循環を狙う動きを見せた。
まとめ
こうして見渡すと、通信業界は今、ブランド文化の訴求、周年記念施策、キャッシュバック競争、そして新端末投入という複数の戦線を同時に抱えていることがわかる。大手3社がそれぞれ異なる武器——ドコモはIPコラボ、ソフトバンクは周年ブランディング、auは生活圏サービス——で差別化を図る一方、povoや楽天モバイルといった後発勢は価格と特典で食い込もうとしている。端末メーカー側もNothingやmotorola、Xperiaが着実に話題を積み重ねており、年末商戦を控えたこの時期ならではの活発な駆け引きが続いている。